セクターとは、企業を産業・業種別に分類したものです。
投資する前に少し勉強しておきましょう。
株式市場においては、企業の業種ごとに分類された市場指数や投資信託が存在します。以下は、セクター分類について理解しておくべきポイントです。
セクター分類の目的
株式市場においては、投資家が自分の資産を分散投資するために、複数の企業の株式を購入することが一般的です。
セクター分類は、投資家が同じ業種の企業を分散投資することで、リスク分散を図り、効率的に投資を行うことを可能にします。
セクター分類の種類
セクター分類には、一般的にGICS(Global Industry Classification Standard)が用いられており、産業別に10セクター、細分化されると60以上のサブセクターに分類されています。
基本的には10セクターを把握しておけば問題ありません。
10セクターは、エネルギー、素材、工業、消費循環、消費安定、ヘルスケア、金融、ハイテク、通信サービスの10つです。
セクター分類のメリット
セクター分類は、同じ業種の企業を比較しやすくすることができます。
同じセクター内の企業は、同じ経済状況やトレンドに影響を受けることが多いため、業績動向や投資リスクの把握が容易になります。
自分の投資方針に応じて、特定のセクターに絞った投資を行うことができます。
一つの例として新型コロナが流行した時、すべてのセクターが下落しました。
大きな下落はチャンスなのですが投資家は、投資先に悩みました。
そこから急激に回復したセクターがヘルスケアセクターです。
そう、ちょうどワクチンを開発していた時期ですね。
なので投資家はヘルスケアセクター中心に投資していったのです。
上記でも触れていますが、セクター分類は現在のトレンドを知るのに非常に便利です。
ですがデメリットもあります。
セクター分類のデメリット
セクター分類によって、企業が属するセクターが変わる場合があります。
またセクター内で非常に好成績な企業があったとしても、ほかの企業の成績が悪ければ、セクター全体の評価は下がります。
必ずしも分散投資に適しているわけではありません。
理由としては一つのセクターに偏ってしまっているからです。
セクター分類を活用した投資方法
投資家は、自分の投資スタイルに合わせて、セクター分類を活用した投資方法があります。
先ほども少し話ましたが、トレンドにのったやり方ですね。
- コロナ流行時にはヘルスケアセクター
- 金利が高い局面においてはエネルギーセクター
- 不景気には消費安定セクター
簡単な例ですので、必ずしも当てはまるわけでは無いです。
セクターファンドの利用
セクター分類に基づいて構成された投資信託(セクターファンド)を利用することができます。
セクターファンドは、同じ業種の複数の企業の株式をまとめて購入することができます。
セクターローテーション
セクターローテーションは、経済情勢や投資家心理の変化に応じて、セクターの構成比率を変更する投資戦略です。
たとえばですが
- 景気回復期にはエネルギーセクターや素材セクター
- 景気後退期にはディフェンシブセクター(消費財やヘルスケアなど)
先ほどのトレンドと同様の使い方ですが、時期に応じてセクターを変更することができます。
まとめ
セクター分類は、企業を業種別に分類し、投資家がリスク分散を図り、効率的に投資を行うための方法です。
セクター分類を活用することで、自分の投資スタイルに合わせて、投資を行うことができます。
しかし、セクター分類によって、企業が属するセクターが変わる場合や、業種や業績によって異なるリスクが存在するため、必ずしも分散投資に適しているわけではありません。適切なリスク管理を行い、自分に合った投資方法を見つけることが大切です。
以上セクターに関する記事でした。
それでは!